私は毎年8月下旬から9月にかけて、躁状態になりやすい。
躁状態になると気力・体力の限界まで「無意識に」活動し続けてしまい、エネルギーを使い果たす。
そしてエネルギーを使い果たすとうつ状態に移行し、寝込んでしまうというのがいつものパターンだ。
しかし2022年は、9月の「躁状態による活動のしすぎ」を回避することに成功した。
結果、うつ状態になることも防ぐことができた。そのまま現在まで寛解(うつでも躁でもない状態)を維持している。
どうやって躁状態を回避できたか、忘れないためにここに記しておく。
目次
ホットアイマスクのリラックス効果
ホットアイマスクで強制的に休み、完全な躁状態を防止
「躁っぽくなって活動しすぎて完全な躁状態になってエネルギーを使い果たし、うつ状態になってしまう」という事態を回避できたのは、「適切に休めた」からと思われる(もちろん、医師に処方薬を調整してもらったからというのも大きい)。
そして「適切に休む」ために大いに役立ったのが、ホットアイマスクだ。
一応説明すると、ホットアイマスクとは目を温めてリラックスするためのグッズである。
眼精疲労の緩和のためにも使われるこのグッズ。リラックス効果は絶大だ。
躁っぽくなると「体は疲れているはずなのにハイになりすぎ、休もうと思っても休めない。休もうとしてもどうしても活動してしまう」という状態に陥る。
そんな時、私はホットアイマスクで目を温めて横になり、目をつぶってじっとした。
その状態で10分も過ごせば、昂った気持ちが落ち着いて、そのままスッと眠りにつくことができた。
そして強制的に眠れた(休息できた)ことにより躁に向かって突き進んでいた脳の回転がリセットされ、完全な躁状態になるのを防ぐことができた。
完全な躁状態になることを防いだことで、「躁状態でエネルギーを使い果たし、うつ状態に移行する」ことも防げたというわけである。
ホットアイマスクは夫にも効果があった
ホットアイマスクを使用することで、強制的に休息できた私。
この話を聞いて「たまたま眠れただけでは」と思われた方もいるかもしれない。
だが、私は躁になりやすいこの9月の間に、何度もホットアイマスクで昼寝をすることができている。何度やっても眠れたので「たまたま」効果があったのではないと思う。
また、夫が「疲れているのに目が冴えて眠れない」と訴えた日にホットアイマスクを使わせてみたところ、すんなりと眠りについたということも何度もある。
他にも、私の夫は抗うつ剤を処方されたことがあるのだが、抗うつ剤の増量により躁転し、徹夜してしまったことがあった。
しかし、徹夜してしまった夫に私がホットアイマスクを使わせたら、夫はすんなりと入眠した。
「私たち夫婦だけがたまたまホットアイマスクの効果を得やすい体質だった」ということは考えにくいので、一般的にもリラックス効果が高いのだと思われる。
ただ、もちろん個人差はあるだろうから、誰にでも効き目があるとは断言できない。
我が家で使用しているアイマスク
私が実際に使っているホットアイマスク
実際に我が家で使用しているホットアイマスクの画像はこちら。
これはAmazonで購入したものである。
レビューが英語だらけだったので少し不安だったが、16,000件のレビューで星の平均が4.5と非常に高評価だったこと、比較的安価だったことが購入の決め手になった。
あずき製のものと違って使用時間の間隔を空ける必要がないこと、レンジでチンするだけなのでどこでも使えることも購入を後押しした。
届いた商品のパッケージには英語の説明書きしか記されていなかったが、Amazonの商品ページに日本語で使用方法が記されているので、特に問題はなかった。
私の場合、600Wの電子レンジで20秒加熱して使っている。
リンク
ちなみに、このアイマスクは冷やしても使えるとのこと。
冷やして使う予定は今のところないが、冷やすと偏頭痛などの緩和に効果があるらしいので、機会があったら利用してみたいと思っている。
ホットアイマスクは蒸しタオルでも代用可
ホットアイマスクを購入する前は、蒸しタオルを使用していた。
蒸しタオルの作り方は簡単である。タオルを濡らして絞り、クルクル丸めてそのまま電子レンジに入れ、1分間加熱。これだけで出来上がる。
ただ、蒸しタオルで目を温めると、どうしても顔が濡れてしまう。
ホットアイマスクなら顔が濡れないし、思いついた時にすぐに準備できるので、個人的にはホットアイマスクを買って良かったと思っている。
とは言え、蒸しタオルでも充分な効果を得られる。
予算を抑えたい方は、まずは蒸しタオルで試してみるのをお勧めする。
完全な躁状態には効果なし
ホットアイマスクは「完全な躁」になる前でないと効果がない
ホットアイマスクは強制的に休むのに有効だが、これはあくまでも「完全な躁状態になる前の段階」の話である。
完全な躁状態になってしまったら、恐らく、ホットアイマスク程度では昂ぶった状態をリセットすることはできない。
これは私が以前、医師に「気分が上がり切ってしまうと自覚できなくなる。だから上がり切る前(完全な躁状態になる前)に抑え込むことが大事」と言われたことに由来する。
完全な躁状態になってしまうと活動を止められなくなってしまう。活動し続けてエネルギーを使い果たし、力尽きてうつ状態になってしまう。
だから少しでも躁っぽくなっている・気分が変な風にハイになっていると感じたら、完全な躁状態に移行してしまう前にすぐにホットアイマスクや何かしらのリラックス法・気分転換法を実行し、気持ちをフラットにすることが肝心だ。
ホットアイマスクはあくまで「補助」
私の場合、ホットアイマスクで強制的に休めることを何度も確認している。
しかし同時に、躁になりやすいこの9月の時期は、処方薬の調整も行っている。
2022年の9月は、言動が躁っぽくなってきたと自覚した時、すぐに医師に報告した。
すると医師は、躁を抑えるための薬(私の場合、リスパダール)の増量を提案。私はこれに従った。
リスパダールの増量により原因不明のイライラは治まり、意味もなく攻撃的になることがなくなった。
それでも活動しすぎの傾向があったため、しばしば、ホットアイマスクで強制的に休んだ。
ホットアイマスクは躁状態の加速を防ぐのに役立っていたと思うが、あくまで「補助的手段」だったことを強調しておく。
躁っぽくなったら早めに処方薬を服薬・医師に相談
このように気分の昂りを自覚したら、早めに医療的な措置を取るべきである。
頓服を処方されているのならそれを服薬。
そうでないのなら、主治医とよく相談。
私もホットアイマスクなどで工夫はしているが、躁状態になりやすい時期は結局のところは「処方薬の調整」で乗り切った面が大きい。ホットアイマスクはあくまで補助であり、主な手段ではなかった。
ホットアイマスクは強制的に休むのに有効な手段だが、効果を過信してはならない。
まとめ
双極性障害において、活動量をセーブすること・適切に休むことは重要である。
しんどいのに無理して活動していたらうつ状態になるし、楽しいからと言って娯楽などをやり過ぎると躁状態になり、エネルギーを使いきって結局うつ状態になってしまう。
ホットアイマスクで全てが解決するわけではないが、躁っぽい時に強制的に休む手段の1つとして、有効的に活用していきたいと考えている。
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